平成16年2月1日
先日、NHKテレビで2004年 寿命 命の旅という番組がありました。
今、世界で平均寿命の一番長い国は、日本で、一番短い国は、アフリカのシエラレオネという国だそうです。日本人の平均寿命81.9歳に対しシエラレオネはなんと34歳で、乳幼児の死亡率が高く、4人に一人は5歳まで生きられないのだそうです。その原因は、内戦による飢餓で、内戦がおさまった今も、食料不足による栄養失調で、短命を余儀なくされているのだそうです。
かたや、豊かな国アメリカでは、片寄った食生活により、栄養を取りすぎ、肥満が原因で平均寿命が短くなりつつあり、食べ過ぎをふせぐ目的で、年間10万人もの人が 胃を半分にする手術を受けるそうです。日本もアメリカに近い状況だと思いますが、 同じ地球にいながら、食べ物がなくて寿命を縮める国があれば、ありすぎて寿命を縮める国があるわけです。
寿命の短いシエラレオネの子供たちは、毎年クリスマスを迎えると「神様、私は今年も生きられた、ありがとう。」という詩をみんなが歌うそうです。いつ死ぬかわからないから「生きる」とうい事を、身を持って、とても大切に感じているのです。
ほとんどが死んでゆく中で、死ななかったこと、今日一日生きられた事に感謝し、一人一人が誰におそわるでもなく、ごく自然に命の重さを感じ、生きられた自分が何か役に立つ人間になりたいと願う姿、世界で一番命の短い国で、精一杯生きようとする子供たちに、生きることの大切さを教わった気がしました。
インターネットであるお寺のホームページを見ていたところ、こんな言葉に出会いました。
「私が無駄に過ごした今日一日は、昨日死んだ人が痛切に生きたいと願った一日」考えさせられる言葉です。今月は、節分の月です。前向きに精一杯生きる姿が「邪気」を払い「福」を呼び込みます。まず今日一日を一生懸命生きましょう。