「お盆って御先祖さまはお墓から家に帰ってるんですからお墓は留守ですよね」と尋ねられました。
お盆はご先祖さまを家にお迎えしますからそういうことになります。昔の人は留守のお墓は私達がお守りしますから安心して家に帰っていて下さいねという思いでお墓に参っていました。
ですからお盆のお墓参りには留守番という意味がありました。家に誰も居ないことを留まって守ると書いて留守と言います。これは姿こそ見えませんが家には留まって守って下さるご先祖さまがおられるということです。普段家を留守番して頂いているのでお盆くらいは私達がお墓を留守番しますということです。
盂蘭盆の語源はインドの古い言葉『ウランボン』で、その意味は自分勝手な行いはやがて自分に帰って来るという戒めの言葉です。温暖化など環境の変化に苦しむ私達はまさに盂蘭盆の状態にあると言えます。命を繋いで下さったご先祖様に感謝し自分勝手な行い反省し、盂蘭盆にならない生き方を考える時。それが本当のお盆です。