平成21年9月 「ボルト選手」
ベルリンで行われた「世界陸上」で、100メートルと200メートルを世界新記録で優勝を飾ったボルト選手の活躍には感動しました。
ボルト選手は、普通の選手であれば緊張するであろうスタート前に、リラックスし、おどけたような仕草で笑顔を振りまいていました。そんな姿を見たある解説者が「あのくらいゆるんでいないと記録は出せません」と言っているのを見てなるほどと思いました。
人間は緊張すると筋肉が固まり良い動きが出来ないそうです。それがスタート前に笑顔を見せ、時にはふざけたりする事によってリラックスし、筋肉がゆるみ自分の持っている力が存分に出せるとの事でした。
レース後の「自分自身を制限せず、努力を続ければなんでも可能だと信じている」というボルト選手の話も素晴らしく印象に残りました。
これは、普段の生活にも応用できる話だと思いました。緊張を解いて、リラックスし体も心も柔らかくほぐれていると、物事が良い方向へ向かう事でしょう。反対に緊張し固まっていると思うにならない事が多くなると思います。
お経にも、「質直にして、意(こころ)柔軟に一心に仏を見たてまつらんと欲して・・・」とあり、「心柔らかく素直な気持ちになれば、今まで見えなかった、いろんなものが見えてきますよ」と書かれています。
9月はお彼岸の月ですが、お彼岸は心や体のバランスを考える時です。自然界も人間界もバランスが崩れてしまったと思えるような事が多いこの頃。ボルト選手にならって、リラックスし、体も心も柔らかくしてバランスのとれた毎日を送りたいものです。