*湯梨浜町の実相寺菊澤慧昭上人の本葬儀に参列し、感謝の思いを重ねながら司会をお勤めさせて頂いた。広島で生まれマツダ自動車に勤められていたが、縁あって在家から出家されて御苦労なされてお坊さんになられ、昭和60年から実相寺の御住職となられ、その温厚な人柄は人によく慕われ信頼厚く宗門は元より地域社会の中にあっても、小学校・中学校のPTA会長・青少年育成アドバイザー・公民館館長・民生委員などなどを勤めておられた。
私も、ずいぶん可愛がって頂き、熱烈な広島カープファンで「阪神がつよくなったのは広島のお陰だけ~」。「確かにそうですけどぉ~。新井はお返ししますので~」などといつも野球談議に花が咲き、何度か広島スタジアムに一緒に観戦に行き、隣同士でワアワア言っていた事を思い出す。棺にはちゃんとカープのグッズが納められていた。
導師を勤められた宗務所長の法輪寺住職石指上人が、歎徳要文(一般の引導文)を読まれる時、万感こみ上げ感極まられる姿に思わず目頭があつくなった・・・。
司会で、日蓮聖人の御遺文『人の寿命は無常なり いる息は出づる息を待つ事なし・・・ 老いたるも若き事も定めなき習いなり・・・』を引用し、「人の命の 常ではない事、私達にご教示なされるが如く、ご遷化(お坊さんが亡くなる事)なされ云々・・・」などと述べさせて頂いた。
私がマツダ車が好きでずっとマツダ車に乗っているのを見て、御自分が持っておられた、ロータリーエンジンをかたどった見事な海中時計を頂いていたが、形見の品となってしまった。上人の奥様に時計をお見せしたら、「大切に使ってやって下さいね」とおっしゃって下さった。大切に使わせて頂きたい。数え歳70歳のご遷化でまだまだ若いなぁと思ったが、私の師父も70歳だった。今年が早17回忌をむかえる。親子共々大変お世話になった。