平成16年12月1日
空前の韓国ブームの中、訪日したペ・ヨンジュさんの一挙手一投足にファンが歓喜し、メディアが追い回す様子に驚きました。
口々に「ヨン様~」と声を張り上げて、カメラ機能付き携帯電話を振りかざし、アイドルに夢中になる中高生のような数千人ものおばさんたちの姿は何とも言えない光景でした。挙句の果てには、とうとうけが人まで出る始末です。その中心はオーバーフォーティ40歳以上の女性との事です。何に夢中になるのも結構ですが、ヨン様よりダンナ様は一体どうなっているのか気になります。そんな時、たぶんほとんどのだんな様は仕事に追われ必死に働いている事でしょう。どうか「だんな様もお忘れなく」と言いたくなります。
政治報道が重視される韓国のメディアも、驚きも交え連日報道しており、戸惑いもみられ様々な意見が飛び交いながらも、おおむね好意的なのだそうです。日本国内でも、「中年女性の熱狂は、日本の男性社会に対する抗議」など様々な見解もあるようですが、日韓関係が良い方に向かい、経済効果にも繋がれば良い事かとも思います。
こんな状況は平和の証で、喜ばしい事かもしれませんが、周りを見渡せばそんなに平和で安全な世の中が続いているわけではありません。世界の情勢も国内の情勢も不安定で、厳しい時代が続いています。そんな世の中ですが、私達はいろんな事にちょっと放任と言うか少々物分りが良すぎるような気もします。
神様・仏様・御先祖様、陰から私たちをじっと見守って下さる「様」それを「おかげ様」といいます。「ヨン様」も結構ですが、今年一年私達は沢山の「おかげ様」のお世話になったはずです。今年身の回りで起こったいろいろな事、喜びも、悲しみも、いい事も、そうでない事もすべて受け入れて、沢山の「おかげ様」に気付く事が出来た時、プラス思考で、また新たなスタートがきれると思います。
なにかと慌しい年の瀬を迎えますが、慌しいとは「心が荒れる」と書きます。また、忙しいとは「心を亡くする」と書きます。くれぐれもそんな事のないように心がけ、「ダンナ様」も「おかげ様」も忘れることなく一年を締めくくりたいものです。