『心頭滅却すれば 火もまた涼し』これは、暑さを我慢する時に使われる言葉です。
この言葉は、武田信玄を織田信長軍が攻めて来た時、快川紹喜(かいせんじょうき)という禅宗のお坊さんが恵林寺というお寺に武田軍の武将をかくまっていた為、織田軍の焼き討ちにあり亡くなってしまいます。その時、快川紹喜禅師が死を覚悟して口にしたのがこの句です。
『安禅必ずしも 山水を用いず 心頭滅却すれば 火もまた涼し』
その意味は、修行を行うのに場所は関係ありません、心の持ち方しだいです。という事です。
なので、本来はただ暑さを我慢するという意味ではありません。どのような困難な事に遭遇してもしっかりと現実を受け止める事で、心の持ち方が変わり苦難や困難を乗り切るきっかけをつくる事が出来ますよという心強い言葉です。
私達も、この夏の暑さを含めて何かと困難な事があるやもしれません。そんな時は、この言葉を思い出し、現実をしっかりと受け入れて前向きに頑張りたいものです。