*シティーホールさんで93歳で旅立たれた方のお葬儀をお勤めした。遺影を前に、去年若桜街道での『花のまつり歩行者天国』のイベントの中で仏教会で甘茶のサービスをした折、御夫婦でおいでくださり一緒に甘茶を飲ませて頂いた時やなどの、姿が思いおこされた。歳を重ねれられても矍鑠とした方で、いつもおばあちゃんと一緒で仲睦まじい姿が印象に残っている。あやからせて頂きたい事が沢山ある・・・。
御出棺の時、可愛い曾孫ちゃんが、「今日はひとつも、いい事がない~」とべそをかいている姿がなんとも可愛かった。子供さんは賑やかいのが何よりの供養だ。昨日とうってかわり穏やかな晴天の日の旅立ちだった。
*今日はお釈迦様のお誕生日。お釈迦様は生まれられてすぐ七歩あるかれ「天上天下唯我独尊」と言われ、天から甘茶の雨が降り、左の脇腹から生まれら れたなどという伝記があるが、生まれた人間がすぐ歩けるわけもなく、天から甘茶が降るわけもなく、人間が脇腹から生まれるわけもない。そんな話ばかりお坊 さんがしているから、しまいには子供にすら相手にされなくなり・・・。お釈迦様のお誕生を祝う『花まつり』がすたれてしまった。
お釈迦様 は、早産しかもたいへんな難産で、今でいう帝王切開のような状態で生まれられ、薬湯につけたり、飲ませたりしたのが、甘茶と脇腹から云々という事で、さら に難産だった為産後のひだちが悪く母のマーヤ夫人が七日後に亡くなられ事を表す(お釈迦様は母の妹に育てられる)のが、七歩あるかれ云々という事。
「天井天下唯我独尊」も、あの人は唯我独尊だなどと悪いたとえに使われるが、この広い世界に私という命はたったひとつ。だからひとりひとりの命は尊いという素晴らしい言葉。なのに悪いたとえに使われる事を我々お坊さんは反省しないと・・・。
などと思いながら、いつもクリスマスに負けるな!などと言っているが、引分けにも持ち込めない『花まつり』の現状が・・・。