*玄関のチャイムがピインポー~ンとなったので出てみるとセールスマン風の若いイケメン男性が、とまどいながら、「すみません、こんにちわ。山陰新報の者ですが、御住職様・・・は・・・御住職様でしょうか」と。
「いえ、違います。住職は今出かけています」と言おうと思ったが、「はい、一応そうですが」というと、さらにとまどいながら、「以前新聞を取って頂いた事がありまして、今日はキャンペーンでお願いに・・」と。「すみませんが、取らせて頂いた覚えがないですけど」というと、ちゃんとネタは上がっていますと言わんばかりに「5年ほど前に一ヶ月だけ取って頂いた事があります」との事。たった一ヶ月だけどちゃんと証拠が残っていた。
結局、丁重にお断りさせて頂いたが、つくづく営業マンは大変だなぁと思いながら後ろ姿を見送った。
住職は住む職と書くので住んでいるだけで職になる・・・が、我が師匠の僧多聞(そ~だもん)様から、「住職は寺でじっとしていてはダメだ。お坊さんはいろんな所へ出向いて人に接し法を説く”とび職”でなきゃいけない」と言われた事がある。確かにその通りだと思って今までやって来たが、どうも、見境もなくとび回り過ぎて・・・。しかも、法を説くどころか・・・。奥様からお説教を・・・。
勉強の為、お坊さんも営業に回るか・・・。