平成20年3月1日 「DNA」
最近、お会いする方から、「お経を読まれる姿や声が、だんだん先代さんに似てこられましたなぁ」と言われる事が多くなりました。聞かれた時には「なるべく似ないようにしてるんですけど~」と答えています。
私達の体はDNA(デボキシリボ拡散)とよばれる、体の細胞の中心にある遺伝子により、成り立っています。
このDNAの重さは2千億分の1グラム、幅は50万分の1ミリで、とても小さく、細長い糸のようなものです。
そしてこのDNAが、細胞にある46個の染色体の中に折り畳まれており、その長さをつなぎ合わせると約1メートル80センチにもなるそうです。
このDNA遺伝子の上に、A・T・C・Gという「塩基の物質」の組み合わせによる30億もの生物の設計図の情報が書き込まれています。
私達の体は、このDNAの設計図に基づいた約60兆の細胞により、つくられ構成され、親から子に遺伝の情報が伝えられていくわけです。ですから好もうが好ままいが、子が親に似てきて、「先代さんに、似てこれらましたなぁ」と言われるのは当然の事になるわけです。
さらには、受け継いだDNAの情報に、自分の行いが入力(インプット)されて、次の代に受け継がれて行く。これが現実です。
自分の命は今だけの命ではなく、DNAにより過去から、未来へと永遠に繋がっていくという事も忘れないように、良い所は似ても、そうでない所は似ないように心がけ、命を繋いで下さった方々(御先祖様)に感謝し、毎日を過ごしたいものです。そんな事を考えるのも、「お彼岸」の大切な意味だと思います。