平成20年12月1日 「裏も見せ表もみせて」
今年鳥取市は平年より15日早く初雪を観測しました。今年は随分早いなぁと思っていたら、なんと去年と同じ日だったとの事でした。そうだったかなぁと思いながら、去年の手帳を見てみると「初雪を観測したらしいが、気づかなかった」と書いてあったので、気付かないくらいの初雪だったようです。
昔は、初雪が早いとその冬は雪が少ないとか、虫が高い所に巣を作ったり、柚子が多く採れると雪が多いなどと云う話を耳にしましたが、近年は温暖化などで気候の様子が変わり、今迄の事が当てはまらなくなってきています。
農家の方から「今年はカメムシが少ないですけ~、雪が少ないかもしれませんな~」という声をよく聞きましたが、今年はいったいどんな冬になるのでしょう。
冬の心配をしながら、ぼちぼち散り始めた紅葉を見ていると『裏もみせ表もみせて散るもみじ』という良寛さんの詩が思い浮かびました。味わい深い詩だなぁと思いながら、裏を隠し、表面ばかりを取り繕うような私達の行いが、人間のみならず自然界のリズムまでも崩してしまったのかもしれないと思えてきました。
表面を取り繕う事ばかり考えないで、もう少し素直になって、表裏一体と云う事も考えてみたいものです。
今年1年の「裏も表も」振り返りながら、平成20年を締めくくりたいものです。