*夕べNHKのBS放送でフォークの神様『吉田拓郎』とラブソングの神様『小田正和』の対談番組を見た。ふたりは同じ年にデビューしていたのが意外だった。拓郎は一気に売れてフォーク界のカリスマとなり、小田さんは売れない時期が続き「さよなら」が大ブレイクするまでに数年を要している。
拓郎が、「神様が降りてきて、小田に『YES NO』を書かせたように思えるんだよね。♪君を抱いていいの~ 好きになっても~いいの~ 心は何処にあ~るの~♪すごいね」と。あらためて曲を聞くとドキドキするような歌詞と優しいメロディーの素晴らしい歌だ!
拓郎が、「最近億劫なんだよね」というと、小田さんが、「億劫はダメだな」と。
聞きながら、そうだ『億劫』って仏教用語だと。劫とはインドの時間の単位で1劫とは、諸説あるが、1里四方もある岩に天女が1年に1回舞い降りてきて、羽衣の袖でこする。それを続けて行ってその岩が擦り切れて無くなった時点を1劫という。1劫でも凄いのにそれに億という単位がつく。気の遠くなるようなあまりにも長い時間を表すので、そこから、気が向かない・めんどくさいなどという時に使われるようになったお経の中に出てくる言葉。そんな長い間場所を変え姿を変えお釈迦様は私達に教えを説いてメッセージを送っているという意味になる。
最後に拓郎が小田さんにこれからの事を質問すると、小田さん曰く、「フェイドアウト、バットの置き方は難しいね。残された時間をどう使うか、今でしょじゃなくて、今しかないだね」と。いい対談だった。