*競馬の祭典『日本ダービー』が雨の東京競馬場で行われた。
7458頭の中からダービー出走(18頭)にこぎつけるだけでも大変な事で、まして勝つとなると尚更の事。”ダービー馬のオーナーになるのは一国の主(あるじ)になるより難しい”と言われるゆえんだ。となると管総理大臣とダービー馬オルフェーヴルのオーナーとどっちが偉いんだろう・・・。
ダービー馬のオーナーになるのと、一国の主(あるじ)になるのと、一ヶ寺の住職になるのは・・・。
だがしかし、馬自体は自分の名前も知らず、レースの名前も知らず、何処を何メートル走らされるかも知らず、誰が騎乗しているかも知らず、一着賞金が1億5千万円とも知らず・・・。走っているのは馬に間違いないが、馬にまとわりついて走っているのは人間のシガラミ・・・。
馬の生産者、馬主、馬を預かり調教する厩舎、調教師、厩舎の厩務員、競馬場関係者、馬券を買う人などなど人間模様が渦巻いている事を思うと、いかに走るのが本能とはいえ、けなげな馬の走りが気の毒にも思えてくる。
考えてみると、我々人間も知らずにすむなら、知らずにすましてしまった方が良い事もあるかもしれない・・・。まあとにかく勝ったオルフェーヴルは、十二分にいたわってあげてもらいたいものだ。