平成22年4月 「電気記念日」
中国電力主催の《電気記念日 記念講演会》で、「夢見る力」と題して女優の渡辺えりさんの講演を聞きました。一見豪快そうに見える渡辺えりさんですが、小さい頃はとてもデリケートでひ弱な子供さんだったそうです。
子供の頃、親に、「どうせ死ぬのに、何で生まれてきたの」と何度も聞いたり、人に会っても、「この人もどうせ何時かは死ぬんだなぁ」と思ったりしていたそうですが、高校生の時見たお芝居に感動して号泣し、その時から気持ちが変り、自分がお芝居をする事で人に勇気が与えられたらいいなぁと思い演劇の世界に踏み込みこんで行ったとの事でした。
そして、芝居の役柄に成り切り没頭する事で、気持ちが落ち着き前向きになって、「どうせ死ぬのに何で生まれてきたの」などという疑問は考えても分からない事だと思うようになり、夢に向かって一生懸命努力するようになりました。と明るく話されていました。
最後に、「人を愛する事は、人をかまってあげる事、人を大切にする事、そして怒って上げる事も人を愛する事です。これからも演劇を通じていろんな事を伝えていきたい。夢を見るのも力がいります。自分の努力がいります。決してあきらめないで頑張りましょう」。と締めくくられ、講演は幕を閉じました。
日本に初めて電気が灯ったのは、今からわずか132年前の事だそうです。この電気記念日の機会に改めて電気の無かった時代の事を考えてみたいとも思いました。
渡辺えりさんも、「時代劇に出てくる夜のシーン。あれは明るすぎます。人間夜が長いと想像力が発達するんです。ところが今の時代は・・・・これからが心配です」と憂いを語っておられました。心配事は増えるばかりですが、なんとか「夢見る力」で決してあきらめず前向きに頑張っていきたいのものです。