平成22年9月 「おわりよければ~」
お盆のお経回りの時、お経を終えて振り向くと、小学生の女の子さんから、「おしょ~さん しんだらどこにいくんですか~」と尋ねられドキッとしました。
いい加減な事を云うといけないので正直に、「おしょ~さんもね~、まだ死んだ事がないから、わからんだが~」と答えると、「そ~か~、しんだあとのことは、分からないんだ~」と。
「何処か良いところ行けるかもしれないけれど、わからないでしょ。だったら、まず今日、今が良いところになって今日が楽しく過ごせるようにしましょうね~」と言うと、「ふ~ん」とうなずき、そばにいたお爺ちゃんとお婆ちゃんが笑っていたので、孫さんはお釈迦さまが言われた事と同じ事を言ってるんですよ」。とにかく今日一日を明るく元気に過ごしましょうねと言って家を後にしました。
ほかにも、4歳の男の子さんが、お経を終えた私に向かって、「よくないことをしたら~、じご~じとく~」と。エッと思いながら、「そ~か~、おしょ~さんも、思い当たる事が、いっぱいあるな~」というと、そばのお婆ちゃんが、「この子は、なんだか、四字熟語が好きなんですよ~。語呂がいいんでしょうね~」と笑っておられました。しばらくお話をして、「それじゃ~、おしょ~さんは帰るからね~バイバイ~、またね~」というと、今度は、「おわ~り~よければ~、すべ~て~よし~」と。一同大笑い。
子供さんの何気ない素朴な言葉にドキッとしたり、感心したり、教えられる事が沢山ありました。素直な言葉には素直に答える。これはとても大事な事だと考えさせられました。
今月はお彼岸をむかえますが、素直な気持ちを養う機会にしたいものです。