平成20年4月1日 「枯れ木に花を咲かせましょう」
桜の季節をむかえ、これから花の季節をむかえます。しかし、相変わらずテレビや新聞から、目を覆い耳を塞ぎたくなるようなニュースが毎日のように飛びこんできます。
そんなニュースを見ながら、今の世の中どう贔屓目(ひいきめ)にみても、人間も地球環境も「万木まさに枯れなんとす」の兆候に思えてなりません。もちろん枯らして良いはずがありません。
そこで、桜の季節にあやかって、みんなが「花さか爺さん」になり「枯れ木に花を咲かせましょう」運動を展開してみたらどうでしょう。
近頃は、種をまいたら、すぐに芽が出て花が咲く事を求めすぎているように思えてなりません。桜の花も、冬の寒さにじっと耐えるからこそ春に綺麗な花を咲かせるわけです。
まいてすぐに芽が出る事もあれば、年月を経てから芽を出し、実を結び綺麗な花が咲く事もあると思います。
お寺の本堂などで手を合わせるとき、私達が一方的に手を合わせお釈迦様を拝んでいるイメージがありますが、よく見ると、お釈迦様も私達を合掌して拝んで下さっているのがわかります。
人は誰でも、人を思いやる優しい心の「花の種」を心の中に持っているものです。お釈迦様は、心の中の「花の種」を気づかせてくださり、その心が増幅して生き生きと様々な花が咲きますようにと、私達に手を合わせ拝んで下さっているのです。そう思うと、とても心強く感じられると共に、恥ずかしい生き方は出来ないとも思います。
お釈迦様の誕生月でもある、花咲く4月。「枯れ木に花を咲かせましょう」!