今月の言葉

れんげ草

2018年05月02日コメントをどうぞ

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毎年この時期、田植えを前に田畑に『れんげ草』が綺麗に咲いているのを見ると師匠僧多聞さまの話を思い出します。

師僧曰く、「私が子供の頃母が“お前はれんげ草におなり。れんげ草は田んぼの肥やし、家畜の餌です。お前のような人間でも、世間様の肥やしとなって人様のお役に立つように努力すれば、この世に生まれてきた甲斐を見つける事が出来るというものです」と。それで、僧侶の『僧』とれんげ草の『草』をかけて「以来私は心して『れんげ草(僧)』の人生を歩んできました」と語っておられたました。

そんな『れんげ草』の花言葉は『実り多い幸せ』。田んぼの肥やし、家畜の餌である『れんげ草』が『実り多い幸せ』とは。

私達も『れんげ草』のような人間になりたいものです。

 

ないけどある あるけどない

2018年04月01日コメントをどうぞ

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とりぎん文化会館1階展示室で開催された画家ニシオトミジさんの『ニシオトミジ 輪廻 遺・作・展』に行きました。

中に入ると先生の在りし日のビデオ映像が流されていました。

「そこに美しい物がある。それは、それを美しいと認識するからそこに存在するんです。美しいと認識する人がいなかったら、その物は無いんです。あるけど、無い、無いけど、ある・・・」

「地球上に命が誕生してから命の受け渡しが繰り返された結果、今ここに私がいるんです。すべての物はみんな曲線で繋がっています。命の曲線の交錯がなければ優れた作品は生まれて来ないと思うんです。世の中もっとぬくもりを大切にしないといけません・・・云々」と、その作品『輪廻』を通して自らの思いを語られる懐かしい先生の姿がそこにありました。

映像を見ながら、先生との楽しい会話も思い出しました。私が、「先生、作品を前にして申し訳ないですけど、人間、り、輪廻してちゃダメなんですよね。り、輪廻からの、げ、解脱が目標なんですよね」というと先生が「は、は、は、人間はね、輪廻するから面白いんですよ〜」と。「人間、喜怒哀楽を繰り返すことも『輪廻』という事ですよね」というと、先生は、笑顔でニヤニヤと笑っておられました。先生とお楽しい思いででした。元気に現世で輪廻を繰り返したいものです。

中島みゆき

2018年03月02日コメントをどうぞ

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米子のコンベンションセンターで『中島みゆき リスペクトライブ2018 歌縁(うたえにし)』を見ました。出演は、研ナオコ・クミコ・女優の高畑淳子さん・新妻聖子・半崎美子さんで、それぞれが思いを込めて歌い上げる 中島みゆきソングは素晴らしく、中島みゆきさんの歌詞は深いなぁと感動しました。

 女優の高畑淳子さんが、「化粧なんて、どうでもいいと思っていたけれど、今夜だけは綺麗になりたい・・・ばかだね~ばかだね~ばかだね~私~」と“語りべの”ように始まり、一人芝居のようなパフォーマンスで歌い上げた名曲『化粧』には胸が熱くなる思いがしました。

研ナオコさんは「難しい中島みゆきさんの歌を簡単に歌う私は、実は凄いんです」と観客を笑わせましたが、研ナオコさんの歌は凄みさえ感じました。そして歌には人を元気にするパワーがあると感動しました。

感動すると元気になります。人間はいろんな事に感動し、明日への活力が養われていくんだなぁと思いながら会場を後にしました。

季節は春へと向かっていきますが、身の回りにある沢山の事に感動して、気持ちも新たに毎日を過ごしたいものです。

ななゆき

2018年02月01日コメントをどうぞ

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『節分過ぎて七ゆき』という言葉があります。

 『七ゆき』の『ゆき』は降る雪の事だと思われていますが、降る雪の事ではなく何処何処へ行くの『行き』の事です。

 一週間の事を『一行き』といい、一週間の『一行き』が、『七行き』なので、一週間が七回行く事を『節分過ぎて七ゆき』と言います。

 七回雪が降るのを数えていてのでは、いったい何時になったら暖かくなるのか分かりませんが、節分過ぎて『立春』から一週間が七回行って四十九日経つと丁度お彼岸が明ける頃になります。

 それで『暑さ寒さは彼岸から』という事になるわけです。昔の人はうまい事言ったものだと思います。

という事なので、まだまだ寒い日があるかと思いますが、『冬は必ず 春となる』ですので寒さに負けないで元気に2月を過ごしましょう。

 

 

 

戊(つちのえ)・戌(いぬ)歳

2018年01月01日コメントをどうぞ

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平成30年『戊・戌』(つちのえ・いぬ)歳、明けましておめでとうございます。

 今年は、十干は『戊』(つちのえ)・十二支は『戌』(いぬ)・九星は九紫火星です。

天のエネルギー戊(つちのえ)は新しく土台を作ろうとしますが、地のエネルギー戌(いぬ)は腐敗させるという意味を持ちます。

 そして人の気のエネルギー九紫火星は火のエネルギーです。水不足や火山の噴火などにも注意が必要です。

 これらの事から、いままで積み上げてきたものが腐敗し新しく変わって行くという流れの中にある非常に不安定な歳まわりといえます。

 このような時こそ、明るく元気にがキーワードです。それが出来ると、感度があがり生きがいを見つける事が出来新しい時代の到来をむかえる事が出来るでしょう。

『毎年が生まれて初めての歳』!今年も宜しくお願い致します。

 

 

ブータン

2017年12月01日コメントをどうぞ

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八頭町の浄土真宗光沢寺さんでの『やずぶーたん祭り』というイベントに参加し幸せの国ブータンのお話を聞きました。

 ブータンは標高4000メートルに位置し九州の広さに島根県位の人口が住み、辛い料理が当たり前でガードレールも無くデコボコの道路を車が凄いスピードで走るチベット仏教の国だそうです。

 輪廻転生が信じられ、この前亡くなったおばあちゃんがハエになっているかもしれないのでハエを殺さない。無駄な殺生をしない。そして家族を一番大事にします。

日本人は個人の問題とされる事が多いですが、ブータンでは親を大切にし、子供を大切にし、人を大切にし、人と人との繋がりを大切にしてあらゆる命を大切にする。そして皆で助け合って暮しているのだそうです。

 

 物欲が満たされた生活を送ることが出来る日本ですが、本当に大切なものは何かと考えさせられる素晴らしいイベントでした。

今年一年のすべてのご縁に感謝し、平成29年を締めくくり、ほんとうに大切なものは何かを考え新しい歳を迎えましょう。

 

 

えいちゃん

2017年11月01日コメントをどうぞ

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梨花ホールで矢沢栄吉さんの23年ぶりとなる鳥取でのコンサート『EIKICHI YAZAWA コンサートツアー 「TRAVELING BUS」』をみました。

3階席まで満員にうまったホールは始まる前から「えいちゃん えいちゃん」の大コールが巻き起こり、矢沢栄吉さんが登場するやいなや場内は大盛り上がり。

ステージを所狭しと動く矢沢栄吉さんのパフォーマンスは素晴らしく矢沢ワールドに引き込まれ、おん歳68歳の年齢を微塵とも感じさせない素晴らしいパフォーマンスのステージを堪能しました。

「自分のドアは、自分でしかあけられない」とか「自分の人生なんだから、自分ではしれ」とか言ってきた矢沢栄吉さん。まさにその通りに突っ走り、これからも、そのように生きて行くのだと感じました。

私たちも、いくつになっても、自分の人生、自分でドアをあけて、自分の人生自分の力でで走って行きましょう。

戦場カメラマン

2017年10月01日コメントをどうぞ

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戦場カメラマンの渡部陽一さんの講演を聞きました。

「戦場カメラマンとなって25年経ちますがその間戦争(紛争)が途切れた事は一度もありません。戦争を求めている人は一人もいないのに、民族・宗教・領土など沢山の理由が係わり合い争いが起こるんです。今までは国と国との戦いが多かったのですが、今は敵が見えない、誰に対して誰の為に戦っているのかが見えない戦いがあります。そして戦争の一番の犠牲者は子供たちです。戦争で戦いを止める事は出来ません。戦いを止める事が出来るのは、1本のペンと1冊の教科書と先生なんです。子供たちの教育が出来てそれが世界情勢を変えていく力となるんです」と語られていました。お話を聞きながら、宗教者藤井日達上人の『文明とは』という詩を思い出しました。

「文明とは電灯のつくことでもない。飛行機のある事でもない。原子爆弾をつくる事でもない。文明とは人を殺さぬ事であり。物を壊さぬ事であり。戦争をしない事であり。相互いに親しむ事であり。相互に敬う事である」文明とは・・・考えさせられる詩です。爽やかな秋、『文明とは』考えてみたいものです。

桂歌丸師匠

2017年09月01日コメントをどうぞ

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報道ステーションの番組で松岡修造さんのインタビューに答える落語家の歌丸師匠は素晴らしかったです。

66年の芸暦をかさねるも、近年に至っては肺気腫を患うなど満身創痍の歌丸師匠ですが、「私は過去は振り返りません。後悔しか残りませんから」と今なお未来を見つめて師匠が語られます。

「最近の芸人さんは、笑わせているのではなく笑われているのに気付いていない人さんがいる。言葉は文化です。自分で噺家という職業を選んだのですから、責任を果たさなければいけない。私はまだ責任を果たしていないんです。落語の笑いを次の世代に残す事が私の責任なんですよ」といい、出番前にも関わらず、「自分には時間が無いんです。自分に来たものはすべて受け入れます」と若手に稽古をつける歌丸師匠の姿に感動しました。

さらに「噺家としてのオチは目をつぶるとき。だから人生にオチはつけないんです。楽をしたから苦労をする。死んでから苦労はしたくありませんからね」と語る歌丸師匠の目はイキイキと輝いておられました。

私たちも、どんな状況でも先を見据え、未来を見つめてそれぞれが責任を果たす日々を送りたいものです。

サルのまま・・・

2017年08月01日コメントをどうぞ

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車で走行中のラジオでNHKの夏休み子供電話相談室を聞いていました。小学5年生の男の子が尋ねます。

「人間はサルから進化したんですけど、サルのままでも良かったんじゃないですか」と。これは面白い質問だと思いました。

先生が答えて「それはね、自然の環境の変化に対応して生き抜く為にサルから分かれて人間として進化をとげてきたんですよ、サルのままでは自然の中で生き抜いて行く為に都合の悪い事があったんですよね」と。なるほどと思いました。

話しを聞きながら、本来人間は自然の変化に合わせて生きてきたのに、近年に至っては自分達の都合のいいように自然を変えてしまった。その事が廻り廻って今日の気候の変化を生んでいるわけです。そんな事を思うとある意味、地球にとって人間はサルのままの方が良かったのかもしれないと思い、男の子の言葉が重く感じられました。

自分勝手な行動はやがて自分に帰ってきて大変な事になりますよという意味を持つ言葉が『お盆』の元になった『盂蘭盆』(うらんぼん)というインドの言葉です。

近年お気候の変化に戸惑う私達人間はまさに『盂蘭盆』の状態にあると言えます。なぜそうなったかを反省しどうすれば、『盂蘭盆』にならないで暮せるか。それを考えるのも『お盆』の大切な意味といえます。