今月の言葉

バランス

2006年09月01日コメントをどうぞ

kotoba_1809a

平成18年9月1日

ある方と「お盆が過ぎましたけど、じきに彼岸が来ますね」。と話をしていると「お盆って1年に1回なのに、お彼岸は何で2回もあるんですか、初盆はあるのに、初彼岸ってないですよね」と尋ねられました。

素朴な疑問って結構あるなぁと感じながら、「お盆は、釈迦の弟子、目連尊者が、7月15日に、餓鬼道に落ちて苦しんでいる母を救ったのが由来なので1年に1回」

「お彼岸は、1年に昼と夜の長さが同じで片寄らない日が2回あるのを、釈迦の教えで、どちらにも片寄らない物の考え方をしましょう。と云う[中道主義]に重ねたから2回なんです」。「お彼岸には、御先祖がかえって来られると云う設定がないので、初彼岸はないのですよ」と答えました。

釈迦の教えは「中道」が大切ですよ。と教えます。「中道」とは、読んで字の如く「真ん中の道」です。右の道かそれとも左の道かを選ぶ時、釈迦は「どちらにも片寄ってはだめですよ。真ん中の道を行くんですよ」とメッセージを送っています。

しかし、実際には、真ん中の道を行く事は容易ではありません。見方を変えればプラスの道を選ぶか、マイナスの道かと言う事になる事かもしれません。そんな時誰ひとりマイナスの道を選ぶ人はいないと思います。けれども私たちは、やむをえずマイナスの道になってしまう事が多いものです。

そんな時、釈迦は私たちに語りかけます。「決してマイナスはマイナスのままで終わりませんよ」と。マイナスと思われる事から多くを学ぶ時があると思います。逆にプラスだと思っていた事がマイナスになる事もあります。そういえば学校で、マイナスとマイナスを足すとプラスになる。と習った事を思い出します。

以前、ブラジルの留学生さんに、お彼岸の話をしていた時、なかなか適当な言葉がみあたらす、困っていたら、その学生さんが、一言。「バランスですね」と。その通りだと思いました。どうも私はバランスの悪い話をしていたようでした。

気候のバランスも良くなる9月。生活のバランスの事も考えてみたいものです。

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