今月の言葉

閻魔大王様

2012年04月01日コメントをどうぞ

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親類の法事で浄土宗のお寺へお参りすると、本堂に大きな地獄絵図の額が掛けられていました。

その地獄絵図の下で、子供の頃母が、「おまえは、お父さんやお母さんの言う事を聞かずに悪い事ばっかりしとったらな~、地獄で閻魔さんに舌を抜かれるんだからね」と言われた事を思い出しました。

その頃はまだ素直だった私は、閻魔さんという存在が恐ろしくて、そんな事が多少なりともなんかの歯止めになっていたように思います。

ところが、今の子供達に、「閻魔さんに舌を抜かれるぞ~」と言っても、「閻魔さん。誰それ、何処におるの~」となる事でしょう。

そんな事を思うと、世の中から閻魔様がいなくなり怖いものがいなくなり、段々と歯止めがきかなくってきたのが今の現状だだと思います。

「地震・雷・火事・親父」と恐れられた「親父」も威厳や怖さを失ってしまったと思える昨今、閻魔様に代わる怖いものをこしらえて世直しへと結び付けたいものです。

バランス

2012年02月29日コメントをどうぞ

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寒さの厳しかった今年もようやく3月をむかえました。

お彼岸の中日は、昼と夜の長さが同じで片寄らないバランスの良い日です。この事を、「片寄らず真ん中の道を歩きましょう」というお釈迦様の教え『中道』に重ね、気候も良く人間の頭が冴えるというこの時期に、心の傾きバランスを修正しましょうというのが『お彼岸」です。

人間も自然界もバランスの崩れの多い昨今。お墓にお参りして、「お彼岸が、終わりました~」などと言っている場合ではありません。

お墓参りをすると、心が癒され優しくなります。癒され優しくなると落ち着いた気持になり、心の傾きを修整しやすくなります。

近くのバランスが崩れてくると、バランスを取り戻そうとして地震が起こります。一度崩れたバランスはなかなか元に戻らず余震が繰り返されます。人間界も自然界も同じ事が言えると思います。

『お彼岸』をきっかけに、バランスの乱れを未然に防ぐ事も意識して、元気に明るく毎日を過ごしましょう。

こどもの詩

2012年02月01日コメントをどうぞ

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読売新聞のコラム、《こどもの詩》で小学校2年生の書いた詩を見ました。

題名は『ぼくの日記』でした。

「月曜日、疲れました。 火曜日、疲れました。 水曜日、超疲れました。木曜日、疲れました。金曜日、ちょっと疲れました。土曜日、超疲れました。日曜日、楽しかったです」

小学2年生が毎日疲れていてどうするのかと思いましたが、日曜日の「楽しかったです」がとても可愛くホットしました。

もしこれが、大人の書いた詩だったら、最後の日曜日も「超疲れた~」で終わっていたかもしれません。

コメントに、「疲れたという言葉はあっても、退屈という言葉は無いんだよね。こどもの辞書には」と書かれているのを見ていると、子供がうらやましいような子持ちになりました。

”昔はみんな子供だった”わけです。確かに疲れてストレスのたまる事の多い世の中ですが、気持の持ち方次第だと思います。毎日が「超疲れた」で終わらぬよう、子供の頃の素直な気持ちを思い出しイキイキと毎日を過ごしましょう。

寒さの厳しい日が続きますが、『冬は必ず 春となる』。頑張りましょう!

たった1回

2012年01月01日コメントをどうぞ

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イキイキと生きる2012年の初春。新年明けましておめでとうございます。

今日は、1月1日。1日は1年に12回あります。1月1日は1年に1回あります。それでは、平成24年2012年の1月1日は・・・。

長い宇宙や地球の歴史、そして私の人生の中で、後にも先にも、たった1回しかありません。

「毎歳が生まれて初めての歳」、「毎日が生まれて初めての歳」です。かけがえの無い今日1日、イキイキと笑顔ですごしましょう~。

姥捨て山

2011年12月01日コメントをどうぞ

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ある男が自分の母親である老婆をかごに乗せ、自分がかごの前を引き後ろを孫が押して姥捨て山に入りました。

この辺でいいだろうと老婆の乗ったかごを置き、山を降りる事にしました。少し降りたところで孫が、「お父さん、大事な忘れ物をしたから取りに戻る」と言いましたがお父さんは、「忘れ物などしていない」と言って山を降りようとしたその時、孫が、「お父さんが老人になった時にかごがいるからかごを取りにもどる」と。それを聞いたお父さんは反省し、老婆を連れ帰りました。ドキッとする姥捨て山の話です。

何事も他人事ではありません。今年も沢山の出来事がありましたが、我が身に置き換え、自らを省みて今年一年を締めくくりましょう。

今年一年、学成寺ホームページをご覧いただき有難う御座いました。来年も宜しくお願い致します。

ムダ

2011年11月01日コメントをどうぞ

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民放のテレビ番組『ニッポンのミカタ! ムダが人生を輝かす』を見ました。

番組の中で、「ムダを楽しめる日本人」という事で、1泊2食8000円で、お風呂は自分で薪を割って沸かして入るという宿を紹介していました。

親子が悪戦苦闘しながら薪を割り火を起しお湯を沸かし、ようやくお風呂に入り満足げに湯船に浸かっている姿が印象的でした。でも、昔は薪を割りお湯を沸かすのは当たり前の事で、そんな時間がムダと思われるようになり、世の中がドンドン殺伐としてきたような気がしました。

さらに、男性はムダ話に興味がないけれど、女性はムダ話がしたい。なので、男性がちゃんとムダ話を聞き、「そ」で始まる言葉、「そ~だね~」とか、「そうしてみれば~」と返事をする。すると、会話が成り立ち、「ムダ話が夫婦の危機を救う」と言っていました。

これは、夫婦間以外にも当てはまることではないでしょうか。

最後にビートたけしさんが、「ムダの中に先生がいる」と言っていましたが、これは良い言葉だ。やはり”ムダの多い”!?たけしさんは、良い事を言うなぁ~と思いました。

ちょっと意識して、普段の生活の中で、「ムダの中の先生」を探してみたいものです。

てんつくマン

2011年10月01日コメントをどうぞ

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吉本興業の元芸人、軌安博光こと「てんつくマン」さんの講演を聞きました。

「やたりたい事が見つかった」と吉本を退社し、路上に座りインスピレーションで言葉を書く路上詩人となったり、映画監督となり数々の挫折を乗り越え映画を作り上げたり、波乱万丈の人生を重ねて来られた「てんつくマン」さんの講演は、『ミルミル元気が湧いてくる』という演題の通りのミルミル元気が湧いてくるお話しでした。

「夢を叶える為には、やりたい事を喋りまくる。そうすると周りがその夢に向かって動き出します。夢を持った人はすでに輝いている。人間にはチャンスしかない」と語るてんつくマンさんはイキイキと輝いていました。

物事には、原因があり縁がありそして結果が生じる。というのが縁起の法則で、過去は変えられないけど、縁と結果は変えられる。というような事を今まで話していましたが、てんつくマンさんは、「過去も変えられる」と語っていました。

「ほんとうに感動することがあった時、今までのすべての過去は今この幸せに繋がっていたのかと思うと、過去も変わる。一つのきっかけで過去の意味づけを変えるとオセロゲームの色がガラリと変わるように過去も変わる」。なるほど~と思いました。辛い事があったからこそ今があるという事です。

最後に、「今こそ大人が頑張る時です。将来子供が、お父さんお母さんも諦めずに頑張っていたんだから、俺達も諦めずに頑張るんだと思わせるように、『おれら大人を見とけよ~』と子供達に声を大にして言いたい。諦めずに頑張りましょう」と熱いメッセージを私達に伝え講演は幕を閉じました。

思うにならない事が多いのが毎日の現実ですが、「すべて未来の幸せに繋がっている」と受け止め、頑張っていきましょう。

愛は、まごごろ・・・

2011年09月01日1件のコメント

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ある方から、「愛」と「恋」はどう違うか、という面白い話を聞きました。

そのユニークな説によると、「愛」は”まごごろ”、「恋」は”下ごごろ”というのだそうです。

「愛」という字を分析すると、心という字が真ん中にあるから、「真ごごろ」。「恋」という字の心は下にあるから「下ごころ」。なるほど~と思いました。

ところが、昔の「恋」という字は、糸の横に言うを書き、その横にさらに糸を書いてその下に心と書いて「戀」と書いていました。ですから、いとしいとしの心だったという事です。

若さを保つ秘訣それは、「いくつになっても、ドキドキ・わくわく夢を持つ」という事だと思います。

『毎日が生まれて初めての日』です。無関心では無く、身の回りのいろんなものに興味を持って、毎日をドキドキ・わくわく過ごしましょう!

10代で1024人

2011年08月01日コメントをどうぞ

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私という人間がこの世に存在する為には、沢山の命の繋がりがあります。

一人の人間には父と母がいます。その父と母にもそれぞれ父と母がいます。そのまた父と母にも・・・。これを10代さかのぼると1024人の命があります。さらに20代さかのぼると、なんと200万を越える命の数になります。

地球上に生物が誕生して30億年くらいたつそうですが、その間の事を思うと10代・20代どころの話ではありません。気の遠くなるような沢山の命があって、今の私の命があります。

考えなければいけないのは、気が遠くなるような数の命の中、もしもたった一人でも欠けていれば、今の私の命は存在しえないという事です。

江戸時代などを例にとっても、”切り捨て御免”がまかり通った時代を私達の御先祖様が見事にすり抜けていのちを繋いで下さったお陰で今の私の命があるわけです。ですから、私の命は奇跡的な命の繋がりによって今日存在しているという事になります。

『父がいて 母がいて 命を受けついで 私の番を今生きる』

お盆をむかえ、一人一人の命が、かけがえの無い尊い奇蹟的な命である事実感しましょう。

《このお話は、『ほっとひといき 学成寺 テレホン法話』0857-22-3451で24時間いつでも聞く事が出来ます!》

右往左往

2011年07月01日コメントをどうぞ

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平成23年7月     「右往左往」

自動車を運転中に急に左のウインカーが作動しなくなってしまいました。

最初、自転車で左折の時は確か左腕を曲げるんだったな~と思いながら何度か運転席の窓から右腕を出して左折してみましたが、怖くなったので覚悟を決めて右折のみでかなりの遠回りをしながら無事お寺に帰ってきました。

右折のみでの運転中、普段の生活で”右往左往”する事が多いけれど、”右往左往”しているうちは、まだ右と左に幅があるからまだ良いのではないかと思いました。これが”右往”だけになったらエライ事です。

そんな事を考えながらお釈迦様の教え、「真ん中の道を行きましょう」という『中道』の教えは素晴らしいと思いました。真ん中を行くから左右が見渡せ、正しい判断が下せるという事です。何事もバランスです。

口に出せば元気が出る、耳に入れば勇気が湧く、「ありがとう」という言葉。崩れたバランスを取りなおす特効薬かもしれません。

”右往左往”する事の多い世の中ですが、「ありがとう」の言葉でバランスを取り直し明るく元気に毎日を過ごしましょう。

*このお話は『ほっとひといき学成寺テレホン法話』0857-252-3451で24時間いつでも聞く事が出来ます。