*今年はコロナ禍でお盆経を自粛・中止させて頂いているので、本堂で『お盆のお経』をお勤めさせて頂いた。
当初は、「13日と14日は本堂でお盆のお経をお勤めしますのでお参り下さい」と案内させて頂いていたが、感染リスクを避ける為にお参りを自粛して頂く事に 😥
なんとも寂しいお盆になってしまったが、今の状況では仕方がない 😥
お盆のお経
お焼香
境内の浄行菩薩様
マスク三点セット・・・
という事で
*『お盆ってなに』パート③
8月にお盆行事が営まれますが、本来は7月15日がお盆のいわれとなった日です。なので関東地方では7月に営まれています。
7月は農繁期なので月遅れのお盆になったとの事です
という事で、7月15日の由来のお話です
お釈迦さんの弟子に普通の人が見る事が出来ない世界を見る事が出来るという不思議な能力を持ったモッケンレン(目連モクレンさん)という方がいました。そのモクレンさんの優しかったお母さんが亡くなられ、たいそう悲しまれたモクレンさんはお母さんはどこに行かれたのか、不思議な能力でお母様の姿を探しました。優しいお母さんだったのできっと仏様の元から自分達を見守ってくれているに違いないと、仏様の世界を覗きますが姿は見えません 😥
きっと菩薩様の世界だと思い覗きますが此処にもおられません。人間界にも勿論おられません。おかしいなぁと思いながら、まさかこんな所にはおられないだろうと思って恐る恐る覗いた餓鬼界に、なんと逆さまに吊り下げられた(盂蘭盆)ような苦しみを受けておられるお母様の姿がありました 😥
火が燃え盛って熱そうなので水をかけましたが更に燃え上がり苦しみが増してしまいましたお盆の供養を水向供養というのはその為です。
驚いたモクレンさんは、お釈迦の所へ飛んでゆき、母が餓鬼界に堕ちて大変な事になってしまっています。なんででしょうか、いったいどうしたら良いのでしょうかと尋ねましたするとお釈迦様が、「これはあなたのお母様だけの事ではありませんが、ちょっと自分勝手な行動がありはしませんでしたか」と言われました。
そして「自分さえ良ければという考えや行動が、やがて巡り巡って自分に戻って来てお母様のように大変な事になるものなんですよ」と諭されました。
「確かにそんな事もあったかもしれません。では、いつ何処でどのようにしたら母を救う事が出来るでしょうか」とお釈迦に尋ねます。するとお釈迦が、「お母様は、自分が自分がという思いが強かった事がありました。自分がの“が“を、あなた“が“にする行為をしなさい。つまりに人様が喜ばれるような施しをするのです」と言われます。モクレンさんが、「では、いつ何処で何をすれば良いのでしょうか」と更に尋ねます。更にお釈迦が「雨が降る時期(雨季)になるとお坊さん達が『雨安居(うあんご)と言って、みんなが一箇所に集まって修行をしています。その『雨安居』が終わる7月15日に、そこに行ってお坊さん達に、食べるものでも着るものでもなんでもいいですから沢山の施しをしてあげなさい」と言われます。
お母様を救いたいが一心のモクレンさんは、7月15日に『雨安居』が終わるお坊さん達のところへ行って沢山の施しをしてあげました 🙂
後日、お母様はどうなったかなぁと恐る恐る餓鬼界を覗き見ると、お母様の姿は見えなくっていて、仏様の元で自分達を優しく見守って下さっているお母様の姿が見えました
という事です 🙂
この話を元に、私達はモクレンさんのようには見る事ができません 😥
なので、姿が見えない事に物に気持ちを込めようとした時、ある程度具体的な状況設定がないと気持ちが込めにくいので、13日にお母様だけでなくご先祖様に家に帰って来て頂いて、更に餓鬼界で苦しむ方々も救うという思いも含めて、沢山のお供え施しをし、15日に帰って頂きましょうという事から、今のお盆行事が営まれるようになりました
二度と会う事が叶わない大切な方、命を繋いでくださったご先祖様を通して、どうしたら逆さまに吊り下げられたような苦しみ『盂蘭盆』を受けないで、みんなが明るく元気に楽しく日々を送る事が出来るかを考えさて頂くのが『盂蘭盆会』の本来の意味になります
そして、お盆に、餓鬼に施すという意味で『盆施餓鬼法要』が営まれます 🙂
『お盆ってなに』パート①②③を繋げて頂くと、盂蘭盆会の今が分かっていただけるかと思います。