*上味野の清照寺さんで営まれた毎年恒例の『星祭り年頭祈願祭』に出座した。お経を読んだ後、御祈祷を6座(6回)行い祈願祭を無事終了した。今年は暖かく、本堂は参詣者が多いのでストーブがいらないくらいだった。
清照寺さんの本堂
*今朝の新聞に、『在家僧侶養成講座』という怪しい案内が載っていた。自宅にいながら僧侶の資格を持つ事が出来ます。出家や剃髪の必要もありません。終了後は、僧位も取得し僧衣を来て法事や葬儀もとり行えるようになり、地域社会への貢献や副収入の道も。などと書かれていた。
一応、我々日蓮宗の場合は、お坊さんになる為には、まず師匠につき度牒・得度(宗門に登録)し千葉県の清澄寺で1泊2日の度牒交付式に臨み、その後東京大崎の立正大学もしくは山梨県身延町の身延山大学にて僧階単位を取得するか、身延山大学にて特別講習を受けるかして、35日間の信行道場という修行道場に入る資格を取得し、無事終了すれば、日蓮宗のお坊さんとしての資格が頂ける。が、むしろこれからが大変で、何処かのお寺で実践の場での修行が重要となる。
ちなみに、私は、中学校1年の時に父を師匠として度牒・得度しその年の夏休みに頭を丸め清澄寺で度牒交付式に出て、その後身延山高校に入学し本山で小僧をしながら中身はともかく無事卒業。その後立正大学に入学し、東京杉並区にある妙法寺という大きなお寺で小僧をしながら通学し、これまた内容はともかく無事卒業。その年に身延山で信行道場をまたまた中身はともかく無事終了し、さらにその後、オプション修行である100日の日蓮宗大荒行を成満し御祈祷の仕方を伝授され、さらにさらに、東京や千葉を行ったり来たりしながら宗門の研修機関で一応研鑚を重ね、学成寺に戻って来て、平成10年師父の後を継がせて頂き、谷あり谷あり(山がない・・)波乱万丈な日々を送り今日に至っている。
新聞の『在家僧侶講座』を見ながら、なんだぁあ、最初からここで資格を取れば良かったがぁ~と・・・。
それぞれの宗派でそれなりの修行があって皆お坊さんになっているわけだが、今の葬式仏教にあけくれるそれこそ在家僧侶のような我々お坊さんの姿を見ていると、このような講座が出てきても仕方ないかなぁと・・・。
出家や剃髪の必要はありませんという講座の案内を見ながら、いったいお坊さんの資格ってなんなんだろうか、お坊さんって何をする人なのぉ~と反省。鏡を見ると剃髪せずに出家って云うか、家出みたいな私が写っていた・・・。毎日の生活のほうがよっぽど修行だ。
在家僧侶・・・